やきとり

鉄板で鶏肉を焼くのが「今治やきとり」スタイル。「串に刺す」「炙る」「鶏・豚・牛などの肉や内臓肉を使う」という「やきとり」の定義から外れ、「串に刺す」「炙る」を無視しているのが「今治やきとり」といえます。
鉄板で焼くと、「焼き」に加えて、鶏肉から出る脂で「揚げ」られ、プレスと呼ばれる「重し」の「蒸す」効果が加わり、スピーディにメニューを提供できます。
待つことが嫌いで、せっかちな今治人に、鉄板でつくる「やきとり」は、好評をもって受け入れられました。「早い」「安い」「うまい」が大好きな今治人は、鉄板やきとりに飛びついたので、瞬く間に類似のやきとり店ができ、一時は100軒以上も鉄板やきとりの店があったといいます。
「今治やきとり」を代表するメニューは串を使わない「皮」。席に座るやいなや外側が香ばしくカリッとした食感の「皮」が注文されます。〆には「せんざんき」と呼ばれる鶏の唐揚げがオーダーされるのも今治やきとり流です。