やきとり

人気メニューは「豚バラ」ということや、酢だれをかけたキャベツが出てくることから博多屋台系やきとりになりますが、創作巻物が多く、串を刺せば何でも「やきとり」になるというのが「久留米やきとり」のスタイル。創作巻物が多いのは、市内のやきとり店「鉄砲」さんが日本初の「アスパラガスの肉巻」を手がけたことにちなみ、市内の各店で創作やきとりのブームが広がりました。
現在では入手が難しくなったため、わずかな店でしか食べられませんが、馬肉の内臓を使ったやきとりがあります。久留米にあった大規模な馬の食肉処理場から新鮮な馬の内臓が手に入るため、馬のやきとりが食べられるようになったのです。現在は、豚の内臓が代用されています。
「ダルム（小腸）」「ハルツ（心臓）」「せんぽこ（動脈）」「タング（舌）」など、やきとりメニューをドイツ語に由来する名前で呼びますが、地元の人は、これを九州医学専門学校（現・久留米大学）の医学生が「やきとり」のメニューをドイツ語で注文したからといいます。さまざまなバリエーションメニューがあり、また、工場の三交代制勤務に応えて朝まで営業する店もあり、やきとり先進地となっています。